子育ての悩みや不安を解消する、アドラー心理学・コーチングを用いたアプローチ法

  • 2021年9月2日
  • 2022年1月31日
  • coaching
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この記事では、数多くの子育て本から学んだ子育ての在り方、アドラー心理学における「課題の分離」やコーチングのアプローチを用いた子育ての不安を解消する方法を解説します。

この記事を読むことで「子育ての悩みが本当はどこにあるのか?」という本質的な問題が見えてきます。そして、子育ての悩みをコーチングのアプローチでどのように生かすか?が分かりますので、ぜひ参考にしてみてください。

コーチングを知ったキッカケ

僕が「コーチング」という言葉を知ったキッカケは、数年前に読んだ1冊の本でした。

それが「子供の心のコーチング/菅原裕子著」(Kindle unlimitedなら無料で読めます、2021/09/02時点)です。

子育てに悩んでいる方には非常に参考になる素晴らしい内容なので、ぜひ一読をオススメします!

本書の中にコーチングについて分かりやすく解説されています。

私たち人間は、その環境が整えば、またその場が与えられれば、本来持っているものを発揮することができるのです。そして、人の能力を開発することを「コーチング」といい、その場を提供したり、能力の開発をお手伝いする人を「コーチ」と呼びます。

人が本来持っている能力を発揮するために、その人の可能性を誰よりも信じて引き出す。モヤモヤしている心やパンパンになっている思考を整理し、無意識レベルで持っている脳や心の癖を手放して、未来へ活用する能力へと変えてより良い人生へと導いていくことがコーチの役割だと考えています。


警部
僕は2児の父です。

初めて子供を授かったときは、本当に嬉しかったです。子供が大好きでしたし、子供には自分と同じような苦労をさせないようにと考えていたし、愛さえあれば何度も乗り越えられる。そう考えていました。

しかし、現実は甘くありませんでした。

ただでさえ、分からないことだらけ。当時は警察官として夜遅くまで働き、疲れ切って家に帰ると寝不足で目の下にクマを作っている妻を見て、憂鬱な気持ちになりました。場所や時を選ばずに理由も分からず大泣きして、泣きつかれて寝る子供。

次の日、仕事だというのに夜泣きを繰り返す子供をあやしては心身ともに疲れました。当時は、アパートに居住していて、子供が泣くたびに両側の住人から壁を叩かれた悲しさ、居心地の悪さをいまだに覚えています。

子供が成長するにつれて、子供の育て方を誰からも教わっていないことに気がつきました。「なぜ、学校では教えないのだろう?」といまだに不思議に思っています。どんな風に育てればいい?何が正解で、何が不正解なのか?ものすごく悩みました。何十冊と子育てに関する本を読みました。

どの本にも共通して書かれていることは本質的に変わりませんでした。

また、コーチとして起業し、様々なコーチング・アプローチを子育てに生かしたところ、まだまだ感情的になることもありますが前より楽に子育てができるようになりました。

その考え方や方法をお話します。まずは子育て本から学んだことです。

子育て本に共通する考え方

一人の人間として尊重する

自分の子供であっても、子供がまだ小さくても、「何も分かっていないから」と考えずに1人の人間としてちゃんと尊重することの大切さをどの子育て本でも強調しています。

自分の子供だからと子供の意思に反することを無理やりやらせる、子供がやりたいことをやらせない。

例えば、「子供がご飯を食べたくない」と言ったときは「残さず食べなさい!」と感情的になってしまうことがあると思います。ただ、同じことを大人が言っても気にしないはずです。それはなぜでしょう?

それは「子供は何も分かっていない」という一人の人間として尊重していない思考があるからこそ起こる現象です。

「あとからお腹すいた」と言われると困る、イラッとするという理由が存在するかもしれません。それは後ほどお話しする「課題の分離」で解説します。

私たちは大人になるにつれて、子供の頃の記憶や感情を忘れていきます。忘れてしまったことで、子供の価値観や考え、行動を理解できなくなります。ひどくなると理解しようとしなくなります。

大切なことは、子供が言ったこと、やったことには必ず理由があるということです。
その理由を確認せずに、頭ごなしに否定されれば、どんな人でもいい気分にはなりません。
どんな人でも尊重すべき1人の人間。自分の子供であってもそれは変わらないはずです。
まずは、理由を確認することがスタートになります。

否定せずに共感する

人からやられて悲しいこと、嬉しくないこと、人や自分を信じられなくなる要因の1つ。
それは「否定されること」です。
「それは違う」「何考えているの」「全然違う」「おかしいよ」「馬鹿じゃないの」「でも」「しかし」
私たちは相手を傷つけるつもりじゃなくても、相手を否定する言葉を何気なく使ってしまっています。
「でも」「しかし」という否定言葉のあとにどんなに素晴らしい、美しい言葉を使っても、脳科学的に相手の脳は「否定された」と捉えてしまいます。
警部
脳科学を勉強する前は僕も「でも」「しかし」を連発してました・・・。
人は自分が正しいと常に思っています。自分の正しさを証明したいと常に思っています。
僕を含め、例外なく私たち人間はそう思っています。世の中の争いは自分の正しさを証明するために起きています。
だから、否定されると相手は心を閉し、全力で反発します。
命令されると人はますます行動しなくなる、人間心理の1つです。
僕は17年間、警察官として犯罪者や非社会的な人間、自分勝手な人間の対応を日常的にしてきました。
常時ストレスフルな勤務環境だったと言えます。そこで多くのことを学ばせてもらいました。
その中の大きな学びの1つが「その人にはその人の正義がある」ということでした。

犯罪者には犯罪者の正義があります。自分が信じている価値観、大切なものがあります。

それを尊重もせずに、全否定すれば相手は心を開いてくれないことを学びました。

悪いことをすることに共感はもちろんできません。ただ、感情には共感できることがわかりました。

「悲しかったんだね」「辛かったよね」「ムカついたよね」

そうやって、感情に共感することでどんな人も僕に心を開いて、コミュニケーションを取ってくれました。

子育てでも、子供がしてしまったことに共感ができないことがあると思います。

例えば「子供が壁一面に落書きをしたら怒りを感じるのは当然です」最初は難しいと思いますが、感情に任せても落書きはなくなりません、事実は変わりません。

そこで怒りに任せて感情を爆発させるのではなく、「相手には相手の正義がある」と考えて、「お絵描き楽しかったね」と感情に共感し、否定しないということが大切です。

ヘルプせずに、サポートする

「甘やかす」と「甘えさせる」似たような言葉ですが、アプローチ方法が全く異なります。

「甘やかす」は親からのスタート。「甘えさせる」は子供からのスタート。

子供の心理や考えていることを先読みして、子供が行動する前になんでもやってあげる「甘やかす」行為は、子供から成長や学び、気づきを奪う行為です。

例えば、学校から帰ってきた子供に「喉渇いたよね?ジュース入れたよ」「お菓子食べな」とテーブルに出すことは「甘やかす」につながります。「甘やかされた」子供は自分で物事を判断できなくなります。なんでも親がやってくれると思い込み、判断能力や危機管理能力が低下します。

警部
僕もよくこれをやっていました・・・

いまは、「子供から何かをやってほしい」と言われるまで、動くことはしません。冷たいように感じるかもしれませんが、子供は一人でやりたいのです。

子供がもうダメだと思うと「トト、助けてー」と言うので、そのときは喜んで手伝い、一緒に物事を解決するようにしています。

課題の分離にもつながりますが、我が家では子供を起こしません。宿題をやりなさいも言いません。

子供が朝起きるのに目覚ましをセットしてほしいと頼まれたら手伝うし、分からない宿題を教えてほしいと言われたら教えます。宿題を忘れて怒られたら子供のせいです。全て子供に任せています。

簡単に書いていますが、ここまで来るのに僕自身とても苦しみました。どうしても心配や不安が出てきてしまっていたからです。

何をしたか?次から解説していきます。

コーチング・アプローチ

アドラー心理学「課題の分離」

さきほど「あとからお腹すいた」と言われると困る、イラッとするという理由が存在するかもしれません。という話をしました。

これは、「あとからお腹がすいた」と言われると「親である、あなたがご飯を作らなきゃいけないから困る」「ご飯の後片付けが終わった後に言われるとイラッとする」という言葉が正解だと思います。

これはアドラー心理学の考え方の1つである「課題の分離」をするとよいです。

ご飯を作ってもらわないと困るのは誰でしょう?
お腹を空かせている子供です。
なぜ、お腹がすいているのでしょう?
ご飯を食べずに残したから

そう、お腹がすいているのはご飯を食べずに残した子供に責任があります。ご飯を食べないという原因があって、お腹がすいたという結果が生まれた。

乱暴な言い方をすれば「ご飯を食べなかったアンタが悪い 。私は作らないからアンタが考えな」と一蹴すればいいのです。親に責任はありませんし、そこから子供は学ぶのです。

これがアドラー心理学でいう「課題の分離」です。

課題の分離とは?

勉強することは子供の課題です。そこに対して親が「勉強しなさい」と命じるのは、他者の課題に対して、いわば土足で踏み込むような行為です。

これでは衝突を避けることはできないでしょう。

われわれは「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離していく必要があるのです。

(中略)誰の課題かを見分ける方法はシンプルです。「その選択によってもたらされる結末を最終的に引き受けるのは誰か?」を考えてください

「嫌われる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教え」より

※アドラー心理学は放任主義を推奨しているわけではないありません。「課題の分離」のポイントこちら。

  1. 子供が何をしているのか知ったうえで見守ること
  2. それが子供の課題であることを伝えること
  3. 本人が例えば勉強したいと思った時は「いつでも援助する用意があること」を伝えること

僕自身「宿題をやりなさい」と言ったり、寝ている子供を起こすときに少しづつ自分の行為に違和感を感じるようになりました。「これは子供のためになっていない」と思うようになったんですね。

それで少しづつですが、子供に対してこれは「宿題やるのは、〇〇ちゃんがやるべきことだからお父さんは宿題やってってもう言わないから」と言うようにしました。

最初は本当に自分との我慢比べでした。子供が遊んでいるとソワソワ。「宿題」という言葉が喉まで出かかり、不安や心配が襲ってきました。

なんでここまで不安や心配に襲われるのだろう?子育てに無責任のような気がして、課題の分離だけでは問題は解決しないと思いました。

課題の分離をするにはもう1つのことをする必要があることを経験から学びました。

それが「内観」です。

内観「無意識レベルの葛藤」

子供が課題を解決しないと、子供にどんな恐ろしい未来がやってくるのか?

それを内観(セルフプロファイリング)して明らかにすることが、「課題の分離」をスムーズにするポイントです。

未来に対する不安や恐怖が大きすぎると子供と自分の課題が融合してしまい、分離することができないのです。

僕はプロフィールにも書きましたが、学生時代にいじめを受けています。そこまで陰湿ないじめではありませんでしたが、心に傷を負いました。人と普通のコミュニケーションができなくなりました。

あんな思いを子供には味合わせたくない、そう思っていました。だから課題の分離をするにも「無意識レベルの葛藤」が分離を困難にさせていました。

宿題をしない→子供が先生に怒られる→クラスメイトから馬鹿にされる→いじめをうけるようになる。

内観(セルフプロファイリング)することで、この方程式が見えたとき、「これは子供の問題ではなく、自分の問題だ」ということに気づきました。

「子供と自分は同じではないから大丈夫」「何かあった時は必ず子供を守る」そう思えた時、「課題の分離」がスムーズになりました。

全てのケースに当てはまるとは限りませんが、子供の問題だと思っていることは親の問題(思考や心のクセなど)である可能性が極めて高いです。

子供に感情的になるとき、課題の分離ができないときは自分に対して「なぜ?」「どうして?」とその理由を問いかけることで自分の問題に気づくことができます。

脳科学的に問題に気づくことで、その問題は問題ではなくなることがほとんどです。

まとめ|子育ての不安や恐怖を解消する

この記事では、数多くの子育て本から学んだ子育ての在り方、アドラー心理学における「課題の分離」やコーチングのアプローチを用いた子育ての不安を解消する方法を解説しました。

子育てに役立つオススメの本2冊「子供のこころのコーチング」、アドラー心理学を分かりやすく解説した「嫌われる勇気」も紹介させていただきました。

「子育ての悩みが本当はどこにあるのか?」という本質的な問題の見つけ方やアドラー心理学の「課題の分離」の具体的な活用方法について解説しました。

あなたの子育てに対するイライラが少しでも軽くなり、あなたが人生の主役としてより良い人生が送れる参考になればとても嬉しいです。

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