- 2025年12月8日
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専門用語が“売上を殺す”理由|説明力で売上が3倍変わるマーケティングと言語化の本質
はじめに 今日は、どんなビジネスにも共通する、致命的だけれど、気づきにくい「売れる言葉」の本質……

文章が「伝わる」とき、そこには必ず情景と感情があります。
ただ情報を並べただけの文章は、正しくても、心には残りません。
今日は、感情が届く文章を書くための大切な視点についてお話しします。
先日、M-1グランプリ2025を観ていました。
お笑いが好きで、特に漫才や落語の「話芸」が昔から大好きです。
その中で、強く印象に残ったのが、ファーストラウンドでエバースの漫才に99点をつけたナイツ・塙さんのコメントでした。
漫才は「言葉で絵を描きなさい」と言われてきたけど、エバースの漫才は本当に絵が浮かんだ。
限りなく100点に近い99点。素晴らしかったです。
この言葉を聞いた瞬間、思わずメモを取りましたw
なぜなら、この考え方はライティングの本質そのものだと感じたからです。

ぼくがライティングで何より大切にしているのが、臨場感とビジュアライズです。
・読者がその場にいるように感じられるか
・出来事を「自分ごと」として追体験できるか
・情景や空気感が頭の中に浮かぶか
これができていない文章は、どれだけ正しいことを書いても、心に届きません。
だから、感情の揺れや心の声、細かいニュアンスまで書き切ることを
クライアントや受講生にも繰り返し伝えています。


たとえば「悲しい」という感情ひとつでも、
・哀感
・うら悲しい
・感傷
・悲痛
・胸が張り裂ける
・断腸の思い
など、表現は無数にあります。
どの言葉を選ぶかで、読者が受け取る感情の深さはまったく変わります。
「緊張した」という言葉も同じです。
・少し背筋が伸びる緊張
・心地よい緊張感
・吐きそうになるほどの緊張
これらをすべて「緊張した」で済ませてしまうと、
その場の空気は伝わりません。

たとえば、
となりの人に聞こえるんじゃないかと思うほど、心臓がバクバクと音を立てて、口から飛び出すんじゃないかと思うほど緊張した
ここまで書くと、読者の頭の中に一気に映像が浮かびます。
文章が「説明」から「体験」に変わる瞬間です。
この感覚は、刑事時代の文章経験から身につきました。
当時のぼくは、文章がとにかく下手でした。
報告書を出せば、赤ペンと付箋だらけで戻ってくる。
「お前の文章はイラっとする」と上司に言われたこともあります。
正直、「自分には文章の才能がない」と思っていました。
刑事時代の文章には、ひとつ大きな前提があります。
事件を知らない・現場を見ていない
そんな第三者でも、状況がありありとわかること
これを満たさなければ、どんなに専門用語を連ねようが、言葉が正しかろうが、書いている意味がありません。
だから、文章が下手なりに、そこから
「どう書けば伝わらないのか」
「どう書けば情景が浮かぶのか」
を徹底的に考えるようになりました。
その積み重ねが、今のライティングの土台になっています。
もし、あなたがもっと文章を上達させたいと思うなら、
次の3つを確認してみてください。
この視点を持つだけで、文章の質は確実に変わります。

まずは、自分の感情や景色を丁寧に観察することから始めてみてください。
・どんな気持ちだったか
・何が目に入っていたか
・体や心にどんな変化があったか
1日の終わりに、短い日記としてメモするだけでも十分です。
細部に目を向ける習慣が、言葉に命を吹き込みます。
読んだ人の頭の中に映像が浮かぶ文章。
それが、感情を揺らし、記憶に残るライティングです。
ぜひ今日から、「言葉で絵を描く」ことを意識して、あなたの文章を書いてみてください。